2017年10月8日~9日(3連休のうち2日)で、友人と2人で南アルプスは北岳に登ってきました。
テント泊でピストン登山です。(ピストンとは、簡単に言うと同じ登山口に戻ってくること)
実はこの山は昨年、同じ日程、同じ友人と初のテント泊、初の3000m級という登山を試みた山です。
しかし登山口までのバス停の駐車場に着いてからなんと友人が熱を出してしまい、トンボ帰りしたという苦い思い出のある山なのです。。
なので今年は絶対に登ろうと固い約束をかわした、リベンジ登山です。
頼む、今回は何事もなく終わってください。
北岳へのアクセス・コースタイムなど
アクセス
一般的な登山シーズン(6月〜11月)は登山口までのルートはマイカー規制されているので、登山口の広河原まではバスを利用することになります。
公共交通機関のみ利用する場合
- 甲府駅〜(バス)〜広河原
- 甲府駅〜(電車)〜身延駅〜(バス)〜奈良田〜(バス)〜広河原
と方法があります。甲府から直接広河原へ行くほうが楽ですね。
超簡略化されてますが、自分でマップを描きました。
【コースタイム】
1日目 [8:10]広河原 → [8:35]白根御池分岐 → [10:10]大樺沢二俣 → [12:25]八本歯のコル → [13:19]北岳山荘トラバースルート分岐 → [14:00]吊尾根分岐 → [14:50]北岳山荘
合計6時間40分 標準コースタイムが7時間ほどなので、まぁこんなもんですね。
2日目 [7:40]北岳山荘 → [8:35]吊尾根分岐 → [8:55]北岳山頂 → [9:35]両俣分岐 → [9:45]北岳肩の小屋 → [10:10]小太郎尾根分岐 → [11:45]白根御池小屋 → [15:30]白根御池分岐 → [16:00]広河原
合計8時間20分 標準コースタイムは6時間ほど、とある事件が起こったのでこんな時間に……。
北岳登山1日目
リベンジの時
今回は友人の車で前日に山梨に乗り込みネットカフェで仮眠、広河原までのバスが出ている奈良田温泉駐車場へ朝4時頃向かいます。
とてもアクセスが悪い。
きちんと調べておらず、芦安温泉からバスが出ていることを知らず、奈良田しかないと思い込んでこちらに来ました。せまい山道が20kmくらいかな?続きます。
途中、軽自動車1台分くらいのでっかい落石もありました。うおーすげーと思いながらスルーします。
予想よりも早く到着、車の中でのんびり過ごし、5:30のバスを待ちます。
5:00ぐらいからぼちぼちと人が並んでいたので、自分たちも慌てて用意し列に並びます。
あ、写真に関して、今回は一眼とiPhoneで撮った写真両方使います。レタッチも全くしていないし、画質に差がありますがご愛嬌ということで。
全員で50人くらいかな?10月ともなればオフシーズンに近いのでそんなに人もいないだろうと思っていましたが、山に登る人は多いですね。
そしてひたすら待ち、定時の5時30分になりますが
バスが来ない
そして6時…。
周りがざわつき始めました。あれ?来ないの???
周りの人達の話によると、なんと落石のせいでバスが来れないらしい……。
オワタ\(^o^)/
スルーした時には気にもとめませんでしたが、まさかこんな結果になろうとは…。
去年は友人が熱を出して、今年は落石。
そんなことってある?神様タスケテ(泣)
もう諦めて帰る人もぼちぼち出てきました。
諦めるにも諦めきれず、とりあえず朝ごはんを食べる。
待っている人は半分以下に。
撤去作業はするらしいとのことで、それを待って次の便のバスに乗る手もあるけど、そうすると登山開始がかなり遅くなってしまうのであーでもないこーでもないと周りの人達と話していました。
しかしそうこうしているうちに、なんと臨時でバスが反対方向から来るかもしれないとの朗報が!!
そして予定時刻から1時間半ほど遅れた7時頃
無事にバスに乗車。
うれしすぎて笑いが止まりませんでしたね。
うれしすぎて登山もしていないのに最早満足してしまった感が否めない。
そしてバスに揺られること約30分。
無事に広河原に到着!友人(以下K)は少し酔ったみたいだけど。
トイレに行き、装備を整えいざ出発です。
ご覧の通りの晴天、最高以外の何物でもない。
あ、日焼け止め忘れた。
歩き出して間もなく、川を越えると広河原山荘があります。
川沿いにテント場もあり、早くもここでキャンプしたくなりました。
ここで水を補給し、本格登山の開始です。
3000m級といえど、もちろん最初は樹林帯の中を地道に登っていきます。
最初はそんなに急な登りもなく、沢沿いなので気持ちよく登れました。
ふっと視界が開けた開けたところにくると見えました、北岳。右上のほうがそうです。
テンションブチあげ!!!
順調に登り大樺沢二俣に到着。かなりの人が休憩していました。
奇麗な公衆トイレもあります。
写真左奥のルートを行きます。左俣ルート。
ここからが本当の戦いだ…!
写真だと分かりづらいかもしれないけど、かなりの傾斜。
ひたすら、黙々と登ります。20kgのザックが重い……。
傾斜がきついので大腿筋もそうですけど、ふくらはぎがつらかったです。
ある程度登ってきました。振り返るたびにこんな景色が広がります。
登りはきついけど、この景色を見れるのが最高なんだよなぁ。
北岳はこの上。断崖絶壁。ここからしばらく行くとはしごゾーンです。
八本歯のコルに到着です。
少しガスってきた。
ここからもさらにはしごで登ります。
ここを登りきると
来ました。
木に視界を遮られない世界です。
ここからが楽しいんだよね!!
しかし、この先である事件が起こりました。
記事にしてあります。
北岳山荘へはこのトラバースルートを通ると少し早いみたいですが、通行止めになっていました。
もともと通る予定はなかったんですけど。
岩場をひょいひょいと登り、吊尾根分岐に到着。
ここからやっと本格的な稜線にきたと言った感じでしょうか。
本当に眺めが最高です。
本日の目的地の北岳山荘はあの雲の中。
もう午後なのでけっこうガスってきてますが、まだなんとかもちこたえてくれてます。
北岳山荘までもう少し。
北岳山荘到着
午後3時頃、ようやく到着です。
もう少し早く着けるはずだったけどなー。
かなり人が多くテント幕営の手続きに少し待たされたものの、無事に料金を払い(1人800円)、やっとゆっくりできます。
意外にも?テント場はもうかなりいっぱいで2人で近くに幕営できるところはほとんど残っていませんでした。
少し傾斜がありましたが、なんとか見つけテントを張り、ご飯をつくることにします。
疲れと、食べることに夢中で肝心のご飯の写真がありません。
あと、この日のためにコンパクトなコーヒーミルを買ったのですが、まさかのコーヒーフィルターを忘れると言う悲惨なことをしたため、おいしいコーヒーを飲めませんでした。。
こちらを買ったのですが、ただの荷物と化してしまいました…。
今は大活躍しています。
ガスが晴れると素晴らしい景色が広がっていました。奥に見えるのは富士山です。
あぁ〜これだよこれ……。
近くにテントを張っていた人がたまたま歳が近そうだったので話しかけ、仲良くなりました。
若い人って意外と少ないですからね、テンション上がりました。
標高2800mの絶景
テント場からは反対方向ですが、とても奇麗な夕陽をみることができました。
雲海もそうだし、これは山に登らないと味わえない。
終始「あぁ〜これだよこれ……(泣)」って感じです。
これも同じところから撮った写真です。もうほぼ空ですね。
この日は月の条件があまり良くなく、星がたくさん見れたのはほんの少しの時間でした。ガスったこともあり。
空はそこそこ明るかったですが、そのおかげでこんな写真も撮ることができました。
真夜中の標高2800mです。お気にいりです。
そしてこれはご来光。
朝5時にはマジックアワーが始まっていて、慌ててカメラをセッティングします。
富士山のシルエットが最高すぎます。
カメラをやっていると、夕、夜、朝と、見るだけではないまたひとつの楽しみが増えますね。
2日目、北岳山頂と下山
贅沢な時間
ご来光から振り返って撮った写真です。
山荘からの人も、テント泊の人も、みんなぼーっとご来光を眺めていました。
みんな同じ気持ちなんだろうなぁ。
そしてやっとヤマメシ写真!
朝ごはんはラーメンです。マルタイの棒ラーメン。
朝日と雲海を眺めながらの朝食は最高以外の何物でもない、贅沢な時間でした。
そしてちょっとゆっくりしてテントを撤収し7時半過ぎかな?北岳山頂に向けて出発しました。
テントが斜めっていたのでほとんど寝られなかったというK。
「下山はまぁ大丈夫そうや」
この言葉が後に悲劇を招くことになるとは…。
2日目も天気は最高です。
これが噂の稜線歩き…!
1日目は少しガスってたのでアレでしたが、遠くまで雲に遮られることなく、稜線を歩いているという実感がもてました。
振り返ると素晴らしい景色が広がっていました。北岳山荘も見えます。
今、ずっと来たかった3000mの世界に今来ているんだという喜びをかみしめながら歩いていきます。
画質がかなりアレですが、伝わりますか、この断崖絶壁具合が。
あまりビビることはないんですが、実際かなり危険箇所です。
そしてついに
北岳登頂!
3193mです。日本で2番目、ついに来ました。ちなみに富士山は登ったことがありません。
去年、デビュー戦の出鼻をくじかれ、まるで恋しているかのように待ちに待ちこがれ、ついにきたこの瞬間。
あぁ〜もうなんとも言えないです。
少し遅れてKが来たので、記念撮影です。
顔が焼けてます…
チョコ食ったりして山頂を満喫します。
いやーとにかく無事に登頂できて良かった。
あとは無事に下山するだけだ!(フラグ)
下山へ
下山時の稜線も素晴らしい。
しかしこの稜線ももうそろそろ見納めです。
しばらく行くと北岳肩の小屋が。
こっちのテント場は北岳山荘よりは平で過ごしやすそう。
でもテント場からの景色は北岳山荘の圧勝ですね。
ここで稜線とさよならです。
草スベリコースと呼ばれるひたすら急な下りコースなんですが、ほんとひたすら下りって感じでした。
写真も撮ってないです、すみません。
そしてここでも事件が起きました。
同じ記事の中にあります。
さっきもリンク貼りましたが、読んでいない方はどうぞ。
白根御池小屋まで降りてきました。
こちらからの登りはしんどそうですが、ここのテント場もとても良い感じ。
今はやっていないようでしたが、時期によってはソフトクリームもあるみたいです。食べたかった。
ちょっと散らかってますが、ここで軽くお昼。袋麺の焼きそば。2日目のご飯はわりと適当です。
遅れてきたKと無事合流し、広河原へ向かいます。
ここからも1時間30分ほどですかね。なかなか下山も長いですが、写真はなんとこれ以降ありません。
無事最終の奈良田行き16:40のバスで無事に帰りました。
ほんと、無事に帰れて良かった。
まとめ
1年越しの夢がかなった北岳登山でした。
とにかく全てが最高でした。山の魅力しか感じなかったですね、もう。
しかし決して初心者の人がいきなり行ってほいって登れるような山じゃありません。自分も初心者ですけど。
険しい場所もあるし、何よりめちゃくちゃ長い。準備はしっかりして行きましょう。
次北岳に登るのはいつになるだろうか、でも絶対にまた登りたいですね。
次行くとしたら北岳〜間ノ岳〜農鳥岳の白峰三山縦走と決めています。